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6面産業 ニュース解説

新車販売、26年度上期5.1%増 登録車が伸び軽は減少

自販連と全軽自協の統計によると、2026年度上期(4〜9月)の新車販売は登録車が前年同期比9.6%増の150万4,178台、軽四輪車が2.5%減の78万7,886台だった。3月末の環境性能割の廃止と新型車の投入が登録車を押し上げたとみられる。

ジャパンマーケットニュース編集部 公開 出来事の日付 5分で読めます
写真はイメージです(Unsplash)

日本自動車販売協会連合会(自販連)は2026年10月1日、2026年度上半期(4〜9月)の新車登録台数を公表した。登録車は150万4,178台で、前年同期比9.6%増だった。全国軽自動車協会連合会(全軽自協)の統計では、軽四輪車は78万7,886台と2.5%減っている。両者を合計すると約229万台となり、前年同期を5.1%上回った。

要点
  • 2026年度上期(4〜9月)の新車販売は、登録車が9.6%増、軽四輪車が2.5%減。合計では5.1%増で、2年連続の増加となった。
  • 2026年3月末で環境性能割が廃止され、新型車の投入も続いた。自販連はこの2点を登録車増の要因に挙げている。
  • 増加分のほぼすべてを登録車が占める。税の廃止による押し上げは、2027年度の比較では前年も廃止後の水準になるため、同じ形では続かない。

何が起きたか:登録車は9.6%増、軽は2.5%減

自販連の「新車車種別登録台数(年度上半期)」と全軽自協の上半期速報から、主な数字を並べる。

区分2026年4〜9月前年同期比
登録車150万4,178台109.6%
 乗用車131万521台109.5%
 貨物車18万7,088台108.8%
 バス6,569台158.1%
軽四輪車78万7,886台97.5%
 スズキ26万8,799台96.3%
 ダイハツ23万2,153台94.0%

前年同期の実数は、登録車が137万2,331台、軽四輪車が80万7,725台である。登録車と軽四輪車を足した合計は229万2,064台(本稿の計算)で、共同通信も合計5.1%増、2年連続の増加と報じた。軽四輪車の減少は2年ぶりとなる。

共同通信によると、登録車のメーカー別ではトヨタが14.0%増、マツダが9.6%増だった。軽ではスズキ、ダイハツとも前年を下回った。

なお「上期」は、年度(4〜9月)と暦年(1〜6月)で期間が異なる。自販連の暦年1〜6月の登録車は153万413台(前年同期比102.0%)で、上半期としては3年ぶりに150万台を超えた。今回の数字はこれとは別の期間である。

背景:環境性能割の廃止と新型車の投入

環境性能割は、車を取得した際に取得価額の0〜3%を課す税である。2025年12月19日の2026年度税制改正大綱に基づき、2026年3月末で廃止された。政府ページは確認できなかったため、解説記事(損保ダイレクト)と共同通信の報道で確認した。

自販連は、暦年1〜6月の統計を公表した際に、税の廃止と新型車の投入を登録車の増加要因に挙げている(日刊工業新聞の報道)。今回の上期についても、共同通信は同じ2点が登録車を押し上げたと伝えた。

税の効果を金額で考えると、規模の違いが見える。上限の3%を当てはめた単純計算では、取得価額300万円の車で9万円、500万円の車で15万円の負担になる。価格の高い車ほど、税がなくなったときの差は大きい。これは編集部の計算であり、協会が登録車の伸びの理由として示したものではない。

影響と論点:増加分は登録車に偏った

前年同期との差を台数で見ると、登録車は13万1,847台増え、軽四輪車は1万9,839台減った(いずれも本稿の計算)。合計の増加幅は11万2,008台で、登録車の増加分は軽の減少分の約6.6倍にあたる。

軽が減った理由について、今回確認した範囲では、全軽自協が説明した資料は見当たらなかった。暦年1〜6月の統計の公表時に、全軽自協は物価高と中東情勢を懸念材料に挙げている(日刊工業新聞の報道)。家計の負担感が購入に響いたかどうかは、今後の統計で確かめる必要がある。

ただし、登録車の伸びをそのまま需要の回復と読むのは早い。前年同期の登録車は137万台で、その時点では環境性能割が課されていた。2027年4月以降は、前年も廃止後の水準で比べることになる。税の廃止が前年比を押し上げる効果は、この年度が最後になるとみられる。

もっとも、販売台数の増加は、メーカーの利益の増加とは別の話である。トヨタの2026年4〜6月期は、営業収益が前年同期比10.4%増えた一方、営業利益は8.8%減った(決算短信)。為替や関税、中東情勢の影響は、トヨタの4〜6月期決算を整理した記事で扱っている。

生産の側から自動車産業を見る指標もある。経済産業省の鉱工業指数は、輸送機械などの業種ごとに生産・出荷・在庫を毎月公表する。販売統計と組み合わせて読む際の注意点は、鉱工業指数の見方を解説した記事にまとめた。

今後の注目点

自販連と全軽自協は、毎月初めに前月の販売台数を公表している。下期(2026年10月〜2027年3月)の月次では、前年同期に環境性能割が残っていた月との比較が続く。

税の廃止の前後に購入の時期がずれた可能性もある。3月以前の月次データと合わせて見ないと、廃止の効果を過大にも過小にも評価しかねない。軽四輪車については、2年ぶりの減少が一時的なものか、下期も続くかが焦点になる。

出典

  1. 新車車種別登録台数(年度上半期:4月〜9月)(日本自動車販売協会連合会、2026年10月1日)
  2. 軽四輪車新車販売台数 上半期速報(全国軽自動車協会連合会、2026年10月)
  3. 26年4〜9月の新車販売5%増(共同通信配信、オアンダ・ジャパン掲載、2026年10月)
  4. 環境性能割の廃止(解説)(損保ダイレクト)
  5. 2026年1〜6月の新車販売(ニュースイッチ)(日刊工業新聞)
  6. 2027年3月期 第1四半期決算短信〔IFRS〕(連結)(トヨタ自動車、2026年8月4日)

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