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6月株主総会、26日に656社集中 機関投資家の提案が最多

3月期決算企業の株主総会は2026年6月26日に656社(30.6%)が集中し、集中率は6年ぶりに3割を超えた。株主提案を受けた企業数は集計機関で異なり、機関投資家による提案は各集計で過去最多となった。

ジャパンマーケットニュース編集部 公開 出来事の日付 5分で読めます
写真はイメージです(Unsplash)

3月期決算企業の定時株主総会が、2026年6月26日(金)に集中した。東京証券取引所が6月5日に公表した集計では、この日に開く予定の会社は656社で、全体の30.6%を占める。集中日の比率が3割を超えるのは6年ぶりだ。株主提案をめぐっては、提案を受けた企業の数は集計機関ごとに異なる。そのなかで、三井住友信託銀行と大和総研の集計では、機関投資家による提案が過去最多になった。

要点
  • 東証の集計(6月5日公表)で、2026年3月期決算会社の総会は6月26日に656社(30.6%)が集中。対象は5月31日までに開催予定日を明らかにした2,142社。
  • 株主提案を受けた企業は、三井住友信託銀行の集計で106社、大和総研(6月12日時点)で101社、第一生命経済研究所(7月28日付)で103社。集計主体と時点で数字が異なる。
  • 機関投資家による提案は、三井住友信託銀行(6月8日時点で55社)、大和総研(6月12日時点で52社)のいずれの集計でも過去最多。「株主提案が過去最多」ではない。

何が起きたか:656社が1日に集中

東証の集計の対象は、2026年3月期決算会社のうち、5月31日までに定時株主総会の開催予定日を明らかにしたプライム・スタンダード・グロース各市場の内国会社2,142社である。このうち6月26日に開催を予定していたのが656社(30.6%)で、開催日として最も多かった。

共同通信は総会当日、この集中日の比率が3割を超えたのは6年ぶりだと伝えた。東証によれば、1995年には9割超の会社が同じ日に総会を開いていた。以後、分散化が進んできた経緯がある。

背景:分散化の流れが逆戻りした理由

集中が再び強まった理由について、共同通信は、総会の前に開示する有価証券報告書の作成が煩雑になり、早期の開催が難しくなっている可能性があるとの見方を紹介している。有価証券報告書は、上場会社などが事業年度ごとに提出する開示書類である。報道は「可能性」と書いており、因果関係が確定したわけではない。

3月期決算の会社が6月に総会を開く背景には、法制度と慣行の組み合わせもある。基本的な仕組みは株主総会のしくみを解説した記事で整理した。

影響と論点:「誰の集計か」で数字が変わる株主提案

今季の注目点は株主提案である。ただ、提案を受けた企業の数は、集計する機関と時点によって異なる。主な集計を並べる。

集計主体(時点)提案を受けた企業機関投資家による提案
三井住友信託銀行(企業数は共同通信が6月26日に報道、機関投資家の列は6月8日時点)106社(過去最多の前年114社に次ぐ)55社・150件で過去最多
大和総研(6月12日時点・速報)101社(過去2番目。過去最多は2025年の111社)52社で過去最多
第一生命経済研究所(7月28日付)103社・347件アクティビストの提案は社数で約半分、件数で4割超

前年の最多について、三井住友信託銀行の集計は114社、大和総研の集計は111社とする。集計の対象や数え方が異なるとみられるが、各機関の定義は本稿では確認していない。複数の数字を単純に比べることはできない。

三井住友信託銀行と大和総研の集計に共通して言えるのは、提案を受けた企業の数が前年の最多に及ばない一方、機関投資家による提案は過去最多だという点である。三井住友信託銀行の6月8日時点の集計によれば、その内訳はガバナンス関連が48社101件、配当増額などの財務関連が26社36件だった。1社が複数分野の提案を受けるため、社数の合計は55社を超える。共同通信は、オアシスが京セラとKADOKAWAで経営トップの解任を求めたと伝えている。

ただし、提案の多さは可決の多さを意味しない。第一生命経済研究所によると、株主提案による取締役選任議案が可決されたのは2社だった。社名は参照した資料で確認できていないため、本稿では書かない。もっとも、可決に至らなくても、提案が会社側の議案への賛否や、翌年以降の経営の姿勢に影響する可能性は残る。

提案の時期にも注意が要る。会社法は、取締役会設置会社の株主が議題を提案するには、総株主の議決権の100分の1以上、または300個以上の議決権を6か月前から引き続き持ち、総会の日の8週間前までに請求するよう定める(定款で緩和できる)。6月26日開催の会社なら、期限は計算上5月1日ごろになる。つまり、6月の総会にかかる提案の請求は、5月ごろまでに出そろう。集計の時点が6月8日、12日と分かれても、提案の総数が大きく動きにくいのはこの仕組みによるとみられる。数字の差は、時点よりも数え方から生じている可能性がある。

今後の注目点

確認が必要な点は二つある。まず、各機関による最終集計である。大和総研の数字は速報(6月12日時点)で、確定値は別に示される可能性がある。次に、集中率の動きだ。分散化の流れが戻るのか、3割台が続くのかは、来年の東証の集計で分かる。2026年分は6月5日に公表されている。

株主総会は、企業の再編でも節目になる。ヤマダHDとエディオンは、経営統合の基本合意の中で、2027年6月に両社の株主総会を開く予定としている。

出典

  1. 2026年3月期決算会社の定時株主総会開催日の集計結果について(東京証券取引所、2026年6月5日)
  2. 656社が株主総会 業績不振に厳しい声も(共同通信配信、2026年6月26日)
  3. 「物言う株主」の提案が過去最多 取締役人事、26日に総会集中日(共同通信配信、2026年6月19日)
  4. 2026年6月株主総会の株主提案数(速報)(大和総研、2026年6月12日時点)
  5. 2026年6月の定時株主総会における株主提案の特徴(第一生命経済研究所、2026年7月28日)
  6. 会社法(e-Gov法令検索、第303条=株主の議題提案権)

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